Kyoto KARATE Cafe - 道友をつくろう!

中高年からの空手のススメ 

中高年からは、「文系」スポーツが楽しい!

高校のクラブなんかだと、「文系」「体育会系」と分かれていて、

年齢を重ねてそれらを続けていくと、

「体育会系」の頂点がトップアスリート、「文系」の頂点が博士学位。

「体育会系」は競技力を付ける、「文系」は研究をする。

中高年のスポーツをやっている人も、

現役に負けず劣らず競技力を保持する「鉄人路線」と、

競技力より長生き、健康寿命を目的とした「健康路線」とさまざまである。

 

ちょっと、中高年のスポーツのあり方を考えるに、この視点で整理してみよう。

f:id:kyotokaratecafe:20180116123456j:plain

 

縦軸に鉄人路線↔健康路線を仮定する。上へ行くほど運動技術が高くなる。

横軸に体育会系↔文系を仮定する。右へ行くほどこちらも運動量が多くなる。

これによると、鉄人路線に行くほど、シニア競技などの現役「競技者」へと、

健康路線に行くほど、健康目的の「愛好者」へと位置づけ出来る。

また、もはや現役ではないけど知識だけがあるという人は、「審判や指導者」に、

また、競技者経験も別にないんだけど、スポーツをより健康的に文化的に研究的に楽しみたいという人には、「研究的愛好者」という位置を仮定する。

 

タイトルの『「文系」スポーツ』というのが、

実は、ここで言う「研究的愛好者」である。

私はここの位置でスポーツを楽しむのがノンストレスで一番楽しいと思う。

競技から離れると、見えてくる楽しみがある。

ルールやスタイルという垣根を外してしまえば、

もっと自由で楽しい、今の自分の身の丈にあったものがある。

 

空手で言えば、『「文系」空手』である。

別段、レスラーのように強くなる必要もないし、

段位や認定資格なども興味がない、

死ぬまで健康で、豊かな健康寿命を楽しみたい。

その健康を維持するために、面倒な筋トレや退屈な運動は嫌だし、

何かハマれるようなものがあれば、それが一番楽しい。

やはり、好きな事でないと、研究的に追及することは困難である。

好きだからこそ、無駄だと思っても追及していく。

それは、好きな異性を慕う恋心に近い。

要は、生涯スポーツを続けるためには、

この「好き」な分野を見つけるというのが大切である。

好きでもないジョギングをしても、それは続かないし、

おつきあいで初めても、やはり上手くはなれない。

 

空手に限っていうと、その特色は、

①日本の伝統文化

②武道 というのが大きい。

折角、日本人に生まれたんだから何か日本の伝統文化でも継承したい。

また、武道はやりたかったんだが、「今さら」という人も多い。

確かに武道を競技としてやると、やはりそれはハードルが高い。

しかし、健康法とレクリエーション程度と割り切ると、

ほぼ、ラジオ体操程度の運動量と言える。

さすがに、ラジオ体操では、あまりに文化的奥行きがないから、

身体によい体操で、掘っても掘っても文化的興味が尽きないというものが、

人生経験を積んだ中高年には理想的である。

 

空手の場合、それに理想的なエクササイズがある。

それが「型」である。

そこには、武術的な英知もあれば、健康的な基礎運動がある。

演武として芸術的に高めることも出来れば、

日々の健康体操として無理なく実践出来る。

そして、その動作の一つ一つに護身術的意味があり、

また、身体芸術的な表現がある。

身体によくて、美しくて、楽しいとくれば、理想である。

太極拳やヨガが、このコンセプトに近い。

 

相手と比べて、強い弱いとかに捉われるのではなく、

一つ一つの身体操作に新しい気づきを見つけ、

いつも新鮮に健康な心身を維持するようなエクササイズを続ける。

というのが中高年にはお勧めします。

もちろん、鉄人路線の中高年もいっぱいいますから、

そういう人は、生涯現役で頑張れがよいでしょう。

 

私は、空手は本当に面白いと日々思っていますから、

皆さんにお勧めします。

文系空手が楽しいと思います。

私のイメージでは、

文系空手=ラジオ体操+気功法+ヨガ+瞑想+舞踊、って感じですね。